9月9日(土)にスタジオグラフィックスが主催する「SG on the ROAD 夜景撮影セミナー vol.10工場夜景クルージング撮影編」で講師を担当させて頂きました。
毎年、クルーザーを貸し切って京浜運河の工場夜景を撮影するセミナーが開催されており、スタジオグラフィックスでは3回目の恒例イベントとなります。当日は天候も良く、20名以上の方にご参加頂き、船上からの撮影を楽しんで頂きました。
15:00~16:20まで講義形式で船上からの工場夜景撮影テクニックを解説。三脚が機能しないことや、手持ちでブレを防ぐ方法などをレクチャーしました。普段は60分の講義ですが、今回は5軸手ブレ補正による作例解説も行ったため、普段より長めの時間を頂きました。
今回のイベントはレンズメーカーのタムロンさんが協賛で参加しており、タムロンレンズの無料貸出も行っています。レンズは大変好評で、貸出コーナーには行列が出来るほどでした。私も9月2日に発売されたばかりの新製品「SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2」をお借りしました(Canon用)。このレンズは手ブレ補正5段+開放絞り値がF2.8となっており、最新のEOS 6D Mark2と組み合わせると船上からの手持ち撮影に絶大な威力を発揮しそうです。
講義の後は1時間ほど自由時間を設け、参加者の皆さんは借りたレンズを持参してスナップ撮影を楽しんでいました。18時前に集合し、京浜フェリーボートの「ゆめはま号」に乗船します。クルーザーは2階のデッキから撮影できるため、水しぶきも気になりません。
定刻の18時に船が出航し京浜運河に入ります。横浜みなとみらいや鶴見つばさ橋が遠のいて行きます。
空に青みの残るトワイライトタイムに1度目の撮影タイム。扇町にある発電所方面の撮影を楽しみました。工場と距離があるため、空を大きく入れました。
メインとなる塩浜運河に入りました。東亜石油のプラントは工場夜景クルージングの中で最も人気があり、このオレンジ色のプラントは「川崎のモンサンミッシェル」とも言われています。しばらく船を止めて、撮影タイムに入ります。
塩浜運河から水江運河に入ろうとしましたが、他の船が先に入ったため先に千鳥運河に入り、様子を見てから水江運河に入ります。水江運河も塩浜運河に次ぐ人気の撮影ポイントで、真新しい縦長のプラントが間近で見られます。
水江運河のさらに奥に入ります。陸地から撮影された経験のある方には見覚えのある構図ではないでしょうか。右側の鉄塔がかなり大きいため、鉄塔全体を入れて写したい方は縦位置がおすすめ。
今回のクルージングは大師運河の手前が折り返し地点となります。目の前に見える鉄塔のフレアスタックは何度見ても迫力があります。東扇島東公園からも同じ景色が見えますが、かなり距離があるため、船上の方が圧倒的に迫力があります。
扇町の付近で停船後、時間に余裕があったので横浜ベイブリッジの手前まできました。横浜ベイブリッジは毎時20分~30分と50分~60分になると主塔が青くライトアップされます。作例は青くライトアップされた後の写真です。
おまけに横浜ベイブリッジの下を通過して、本牧ふ頭の手前まで来ました。オレンジ色に輝くクレーン群が幻想的です。本牧・根岸ルートのクルージングであれば埠頭にもっと近づけるようです。このあと、ピア象の鼻の桟橋に戻り、セミナー参加者にお礼のご挨拶をさせて頂いて、解散となりました。船上からの撮影は難易度が高いですが、陸地からは決して見れないロケーションで撮影が楽しめるので、機会があれば撮影セミナーに参加されてみてはいかがでしょうか。
今年は工場夜景クルージングの開催予定はありませんが、他のテーマの夜景撮影セミナー・ツアーも定期開催していますので、ご興味があれば「夜景写真家 岩崎 拓哉の夜景撮影会・ツアー」をご覧頂ければと思います。