【書評】究極の大阪夜景ガイド本!「大阪夜景 増補改訂版」を読んで

大阪夜景 その他

2017年5月25日、「大阪 at Night」を運営されている堀寿伸さんが”大阪夜景 増補改訂版”を出版されました。
「大阪夜景」は2014年6月に発行された大阪府下の夜景スポットを網羅した写真集兼ガイドブックで、大阪で夜景?という意外性もあったのか、大変好評だったようです。Amazonでのレビューも全て5つ星(★★★★★)で、その人気の高さが伺えます。

私も発売と同時に「大阪夜景」を購入しましたが、大阪出身の私から見ても完成度が非常に高く、話題のあべのハルカスから穴場スポットまで収録されていて、最初で最後の永久保存版になると想定していました。

ところが、今年に入ってから増補改訂版が出ると聞いて大変驚きました。ただでさえ出版不況で書籍の売上げが厳しい中で、しかも夜景というマニアックな分野の中で、2度に渡る出版ができることは本当に素晴らしいことだと思います。これが東京ではなく、あえて大阪だったからこそ多くの読者に支持されたのかもしれません。

さて、増補改訂版の内容についてですが、出版社(創元社)のサイトによると以下の点が変わっているようです。

1)128ページから144ページへとボリュームアップ。
2)前回未収録のスポットや新たに誕生したスポット28ヶ所を追加、掲載数は129ヶ所から156ヶ所へ。
3)見栄えが大きく変わったスポット29ヶ所を刷新。新たな気分で楽しめます。
4)全夜景スポットの最新データを収録!
5)観光案内に役立つ簡体字中国語・繁体字中国語・韓国語(ハングル)対応の目次付録つき。

実際に増補改訂版を読ませて頂きましたが、1冊目の方でも十分過ぎる美しいと思っていた夜景写真が差し替えられていたり、既に立入が出来なくなった夜景スポットが外されていたり、建物のライトアップなど身近で楽しめる夜景写真が追加されていたりと、同じ本でありながら、全く別の本のような不思議な感覚で楽しめます。エリアごとに夜景写真が分類されていて、大阪と一言で言っても、キタとミナミでも街のイメージが異なります。大阪人でも馴染みの少ない北摂や泉州の高台から見下ろす夜景スポットや、話題になっている堺・高石の工場夜景スポットまで紹介されており、大阪らしい多様性が随所に感じられます。

特に写真の差し替えは構図が大きく変わっているものも多く、一冊目と増補改訂版を見比べながら街の景観の変化を感じながら読むのも良いように思いました。また、夜景スポットの地図や営業時間も載っていて、コンパクトで持ちやすいサイズなので、大阪観光の夜景ガイドブックとしても活用できそうです。

既に一冊目をお持ちの方にも、増補改訂版を初めて手に取る方にも両方おすすめできる内容となっております。大阪出身の夜景写真家としても「大阪夜景 増補改訂版」は自信を持っておすすめできる一冊です。是非書店で手に取ってみて頂ければと思います。

なお、6月16日~29日に『大阪夜景 増補改訂版』の発売を記念して写真展が開催されます。
詳しい情報は「『大阪夜景 増補改訂版』 特設サイト」をご覧下さい。

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