「損して得取れ」は正しい。ただしリミットを決めよう

「損して得取れ」という有名なことわざがあります。
一時的には損をしても、損に耐えることで将来的に大きな得が訪れるように考えることを意味します。

私が好きなことわざの1つでもありますが、重要なことは「得は自然に訪れるもの」とは限らないということです。あくまで考え方であって、損をした後に行動を起こすことも大事だと言えます。

写真家として活動していて様々な依頼の問い合わせが入りますが、相手の一方的な条件が魅力的(金銭面だけでなく)なお仕事もあれば、その逆もあります。過去にはノーギャラで遠方への交通費も自腹?になりかねないようなお仕事の相談も・・・

今までの活動で最もしんどかったことが、写真講師を始めてから軌道に乗せる段階でした。
夜景活動を始めた当初から撮影テクニックをWebサイトに公開してきましたが、実際に人前に立って夜景撮影を教えるのとは意味が違います。人前で話す時間はわずか90~120分程度であっても、事前準備はその数倍以上の時間をかけて、入念に進める必要があります。

私が初めて講師をさせて頂いたときはノーギャラでした。セミナー用の資料作成や作例撮りに丸2-3日は費やしましたが、当時は会社員だったので、ギャラをそれほど意識せずに済んだのは幸いです。

初めてのセミナーを機に、写真講師としての仕事は広がっていきましたが、それでも資料のアップデートや作例撮りに多くの時間を費やすことになりました。事前準備や実際のセミナーの拘束時間を合算し、そこから交通費などの諸経費を差し引くと、時間単価が最低賃金を割るようなこともありました。言い換えれば、コンビニでバイトをした方が割に合うということです。(業務委託なので最低賃金とは本来無関係ですが)

ただでさえ厳しいとされるカメラ・写真の世界。下積みの段階ではごく当たり前の話かもしれませんが、経験を積み上げていき、実績を重ねていくにあたり、しっかり得を取ることも考えないといけません。謙虚さも大事ですが、いつまでも損だけをしてはいけません。損にはリミットが必要に思います。得を取れるかどうかは今後の行動次第。得をつかみ、得を何らかの形で世の中に還元していくことが重要に思います。

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